財産の「対象」や「評価額」を確定するタイミングについて、わかりやすく解説します。
財産分与の大前提
財産分与のルールについては、過去の裁判事例により大まかな指針が決まっていますので解説します。
財産分与の『対象』決定日
財産分与の対象が確定する日は「別居時」のタイミングです。
財産分与の『評価』日
財産分与の対象になっている財産の評価額は「別居時」が原則ですが、資産の種類によっては別居を基準日にしないものも多く存在します。
例えば上場株式の評価額は以下のように決めるのが一般的です。
上場株式の評価額
- 離婚成立日の終値または過去3ヶ月の平均株価
また値崩れしにくい宝石・貴金属であれば「購入価格」とするのが一般的です。
財産分与の注意点
財産分与をトラブルなく終わらせるためには、最低でも以下2つの証拠は確保しておくべきです。
財産分与の注意点
- 別居時がいつだったか?
- 別居時に存在した財産の一覧
別居開始日を証明する証拠として、別居前後の住民票、引越し業者の領収書、新居の賃貸契約書などを残しておきましょう。
別居後になって「そんな財産はない!」と相手側から主張されないとも限りませんので、別居時に存在した財産の一覧も残しておかねばなりません。
仮に裁判に突入した場合、財産があることを証明する義務があるのは『訴えた側』であることは頭の片隅に入れておきましょう。
なお別居後に元の住居に忍び込んで財産の証拠集めをすれば、「住居不法侵入」の罪に問われる可能性もありますから注意しましょう。
最後に
財産分与の網羅的な情報収集をしたければ以下の記事をご覧ください。財産分与の正しい考え方、財産分与の手順などを詳しく解説しています。
財産分与について
