少しでも有利な仕事を探すためには、就職に有利なスキルを身につけたり資格を取得することも必要になります。
スキルアップや資格取得にはさまざまな方法がありますが、今回は『公共職業訓練』について取り上げます。
公共職業訓練とは?
公共職業訓練とは、国と自治体が運営する再就職支援の教育訓練制度ですが、よくわからない方も多いと思いますのでその種類やメリットなどについて解説したいと思います。
公共職業訓練の種類
職業訓練には、国(雇用・能力開発機構)または都道府県が運営する『公共職業訓練校』による訓練のほか、大学・民間の専門学校・事業主などに委託される『委託訓練』があります。
- 医療事務・OA事務・パソコン操作等の実践的な講座
- 保育士、ホームヘルパー、FP(フィナンシャル・プランナー)、社会保険労務士などの資格取得講座
受講期間は、講座により1か月程度から3年程度までさまざまですが、上記に挙げたような講座以外にもたくさんの講座がありますので、詳しくは厚生労働省の公式情報を確認してください。
参考 公共職業訓練コースの検索について厚生労働省公共職業訓練のメリット
公共職業訓練のメリットは4つあります。
- 授業料・受講料が無料
- 教材費は安価に購入可能
- 雇用保険受給資格者には、交通費の支給や失業給付延長などの措置アリ
- ひとり親家庭の母は、自立支援教育訓練給付金や高等技能訓練促進費の対象にある可能性アリ
以上のうち、3、4について補足します。
雇用保険受給資格者への優遇処置
離婚前に会社に勤めていて雇用保険の受給資格のある人は、交通費の支給や失業給付の延長などの優遇処置を受けることができます。
ひとり親家庭の母は給付金の対象となる可能性
雇用保険の受給資格がないひとり親家庭の母は、「自立支援教育訓練給付金」や「高等技能訓練促進費」の対象となることがあります。
雇用保険の教育訓練給付の受給資格がないひとり親家庭の親が指定教育訓練講座を受講した場合、修了後に経費の20%(1万2,000円以上~10万円)が支給される制度のこと。
「仕事または育児と修行の両立が困難なひとり親家庭の母が、保育士・看護師・介護福祉士・理学療法士・作業療法士などの資格取得のため、2年以上養成機関などで修行する場合に、全期間支給される制度」のこと。また修了後に入学支援修了一時金が支給される。
なお高等技能訓練促進費・入学支援修了一時金については、課税状況に応じて支給額が変動するので要注意。
最後に
自立支援教育訓練給付金や、高等職業訓練促進給付金は、制度を設けていない都道府県に居住している場合は、支給の対象とはなりませんので、興味がある方は必ず市町村の窓口に問い合わせるようにしましょう。