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家の名義変更は離婚時にすべきか?しないとリスクがあるか?

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本記事では「離婚」と「持ち家の名義変更」の関係性をわかりやすく解説します!

「所有名義」と「住宅ローン名義」

不動産関連の名義人には以下の2つの概念があります。それぞれ異なる概念ですので注意が必要です。

不動産の名義人とは?
  1. 所有名義人(法務局の管轄)
  2. 住宅ローン名義人(金融機関との契約)

『所有名義人』とは、法務局(国)が把握・管理する名義人のことです。所有名義人のみが、不動産を売却する法的な権利をもちます。

その一方で『住宅ローン名義人』とは、金融機関に住宅ローンを支払う義務がある人のことを指します。

以上、不動産の名義人には2つの異なる概念があることを説明しましたが、「所有名義人」と「住宅ローン名義人」は同一であることが多いです。なぜならばマイホームを所有する人が、住宅ローンを支払うというのが一般的だからです。

但し持ち家購入時の頭金の一部を、夫婦の片方が負担していればその限りではありません。例えば2,500万円の不動産購入時に「妻単独の貯金から500万円を捻出し、残りの2,000万円は夫名義の住宅ローンで支払った」というような場合には、住宅ローン名義は『夫』であるものの、住宅ローン名義のうち25%は妻のものとして登録されるのが一般的です。

金融機関はリスクを避けたがる

不動産に関する名義人には『所有名義人』と『住宅ローン名義人』の2つがあり、それぞれ「法務局」と「金融機関」が把握しているといことはすでに説明しました。

単純に考えればそれぞれに名義変更の依頼をすれば問題ないはずですが、そう簡単ではないのが離婚問題の難しいところです。

実は・・・・『金融機関の許可を得ずに、所有名義の変更をするのはNG』なのです。(住宅ローンの契約書にそのような趣旨の記述があるはずです。)

ですから法務局で所定の手続を経れば所有名義自体は変更できるのですが、約束を破られた金融機関からの報復(例えば「住宅ローン残債の一括返済」)も覚悟する必要があります。

名義変更できる条件

金融機関が名義変更を認める条件は、ズバリ「名義変更を認めても損をしない」です。

例えば「持ち家を売却すれば、住宅ローンを完済できる」場合には、金融機関との交渉次第で第三者への名義変更の認めてくれる可能性は高いでしょう。

その一方で不動産を売却するわけでもないのに名義変更を申し出る場合には、新しい名義人の信用力が鍵になります。

例えば一定水準以上の『安定収入』があれば名義変更することに金融機関も反対しないでしょうが、収入面で不安が残る場合には足りない信用力を以下のような手立てで追加する必要があります。

信用力を足す手段
  • 追加の頭金
  • 新しい担保
  • 信用力のある身代わりの確保
  • 住宅ローンの借り換え

名義変更しないと困ること

以上、不動産の名義には『所有名義人』と『住宅ローン名義人』の2つがあり、所有名義人を変更する場合には金融機関を説得する必要があることを説明しました。

しかし残念ながら、離婚を検討している夫婦において、「売却」も「名義変更」も実行できないケースは珍しくありません。売却したくても不動産の市場価格が住宅ローンの残債を下回っているケースも多いのです。

名義変更の条件を満たせない場合にはどうすればよいでしょうか?

「売却」も「名義変更」も実行できない場合には「現状維持」しか道は残されていないわけですが、住宅ローンを支払い続けるかぎりは問題が顕在化することはありません。

しかし名義変更しないことによる具体的なリスクがないわけではありませんので、そのあたりのことについて解説したいと思います。

「持ち家は誰のもの」問題

「妻子が持ち家に住み続け、夫が住宅ローンも完済した」ような場合、名義人である夫は「持ち家は私のものだ!」と主張する可能性が高いですし、その一方で長年住み続けた妻子は「ここは私たちの家」という意識が強いはずです。

住宅ローン完済後に元配偶者同士で意見が衝突することは予想できることですので、離婚協議の段階で『住宅ローン完済後の不動産の処分方法』についても検討しておき、その検討結果は公正証書として記録に残しておくことをおススメします。

離婚公正証書作り方離婚公正証書作り方【自力で完全攻略したい方に捧ぐ9つの知識】

「売却できない」問題

「所有名義人」と「実際に不動産に住んでいる人」が異なり、なおかつどちらかが不動産の売却に反対してる場合には、不動産の売却が困難になる可能性が高いので注意する必要があります。

例えば「所有名義人」が不動産の売却を希望し、「実際に不動産に住んでいる人」が不動産の売却に反対している場合、購入希望者に内覧させることもできませんし、壁紙やフローリングの汚れなども確認できないため不動産価格すら正確に見積もることができません。

内覧できない中古物件を購入したいと思う人はいないでしょうし、家のなかがどうなっているかわからない中古物件(ゴミ屋敷かもしれない!!)を積極的に仲介したい不動産業者もいないでしょう。

「自己破産」問題

妻子が住宅に住んでいる状況で、夫が住宅ローンを支払っているとします。また不動産の所有名義と住宅ローンの返済名義は「夫」とします。この状態で夫が住宅ローンを支払わなかったらどうなるでしょうか?

夫が自己破産したり個人再生などをすれば、、、、、、妻子はある日突然『競売を告げられる可能性』だってあるわけですし、妻が元旦那の連帯保証人になっていれば『住宅ローンの肩代わり』を要求されるのは必至です。

名義変更は自力で出来るか?

住宅ローンを完済していれば、金融機関の顔色をうかがう必要はありません。売却するなり、名義変更するなりすればよいでしょう。

名義変更は自力でできるでしょうか?

結論からいえば、名義変更は自力でも可能です。必要な書類を準備して、不動産を管轄する法務局に出向いて手続きしましょう。わからないことがあれば法務局に直接確認すれば教えてくれます。

但し金銭的に余裕があれば司法書士への依頼も検討してください。依頼費用は3万円~8万円程度ですが、必要書類のほとんどを収集してくれますし確実な仕事が期待できますので、手間を考えれば高くはないと思います。

名義変更と税金の関係

名義変更したという情報は法務局から税務署に情報共有されていますので「名義変更しても税務署にバレないでしょ?」は通用しません。

一般的に財産の受け渡しには「贈与税」が発生しますが、離婚時の財産分与の場合、譲渡された側に税金の支払い義務はありません。「財産分与で受け取る財産は最初から自分のもの。譲渡ではない」という理屈です。

その一方で財産を譲渡した側には「譲渡所得税」が発生することがありますので注意する必要があります。

最後に

マイホームの名義変更が可能か確認するためには、マイホームの市場価格をチェックする必要があります。マイホームの価格を調査したい方は、以下の記事を参考にしてください。