ひとり親家庭【母子・父子家庭】への手当・助成金・貸付金制度まとめ

ひとり親 手当

ひとり親家庭への手当や助成金の存在を知っているだけで、生活が少し楽になるかもしれません。もしご存知ない方のために、手当・助成金をまとめていきます。

ひとり親家庭への手当・助成金(1)

ひとり親家庭への手当・助成金5つを順に解説していきます。

ひとり親家庭への手当・助成金
  1. 児童扶養手当
  2. 子ども手当
  3. ひとり親家庭等医療費助成
  4. 乳幼児や義務教育未就学児の医療費助成
  5. その他の公的支援制度

児童扶養手当(1-1)

  1. 児童扶養手当とは?
  2. 児童扶養手当の受給額
  3. 児童扶養手当の手続き
  4. 児童扶養手当の受給条件
  5. 現況届について

児童扶養手当とは?(1-1-1)

18歳以下(18歳到達後の最初の年度末まで)の子供がいるひとり親家庭の生活の安定と自立の促進のために設けられた制度です。

児童扶養の受給額(1-1-2)

受給資格者の所得、養育する子供の数によって決められます。(平成28年4月末時点。8月に改正)

子供の人数 全額支給(月額) 一部支給(月額)
子供1人 42,330円 42,330円~9,810円
子供2人 上記の金額に月額5,000円の加算
子供3人以上 3人目からは子供1人増えるごとに3,000円の加算

上記の表をみて「国からの手当が手厚いのだな」と勘違いしてはいけません。

実は多くの母子家庭は満額受給していないのです。なぜならば、児童扶養手当の受給額は年間所得に応じて減額されるからです。

年間所得と児童扶養手当の関係

子供が1人ならば、所得が年間57万円以上だと減額され、年間230万円以上なら受給額は0円になります。

また子供2人の場合は、所得が95万円以上だと減額されて、年間268万円以上なら受給額が0円になります。

ちなみにこの所得には元配偶者からの養育費の8割も含まれることに注意が必要です。意外な落とし穴にはまらないように、お近くの自治体に確認することが重要です。

児童扶養の手続き(1-1-3)

住んでいる市町村に認定請求の手続きを行います。認定されると認定請求をした次の日から支給されます。

児童扶養の手続きに必要な書類を箇条書きにしておきます。念のため、市区町村の窓口で確認してから手続きに向かいましょう。

手続きに必要な書類
  • 児童扶養手当認定請求書
  • 戸籍謄本
  • 住民票(受給者と子供のもの)
  • 受給者の所得証明書
  • 申請者名義の預金通帳
  • 年金手帳
  • 印鑑 等

児童扶養の受給要件(1-1-4)

児童扶養が支給されるには、どのような条件を満たす必要があるのでしょうか?児童扶養の受給が認めらる場合と、受給されない場合の例をまとめます。

児童扶養が受給される場合
  • 母(父)が婚姻を解消した子供
  • 母(父)が死亡した子供
  • 母(父)が重度の障害にある子供
  • 母が婚姻しないで生まれた子供
  • 母(父)が1年以上遺棄している子供
  • 母(父)が1年以上拘禁されている子供
  • 父・母ともに不明の子供
児童扶養が受給されない場合
  • 子供が母(父)の死亡で支給される公的年金や遺族補償の給付を受けることができる時
  • 子供が児童福祉施設に入ったり、里親に預けられた時
  • 子供が父(母)に支給される公的年金の加算の対象となっている時
  • 子供が母(父)の内縁関係の夫(妻)に扶養されている時
  • 母(父)または養育している人が公的年金の給付を受けることができる時
  • 児童や母(父)または養育者が日本に住んでいない時

現況届について(1-1-5)

児童扶養手当の継続受給には、毎年8月に子供の養育状況や前年の所得確認のための現況届を提出しなくてはなりません。

これを提出しないと引き続き手当を受けることができなくなるので、期限内に届け出をする必要があります。

ただし、2015年11月から発行されるマイナンバー制度が浸透すると所得確認の書類が必要亡くなる可能性があります。

子ども手当(1-2)

  1. 子ども手当の受給条件
  2. 子ども手当の支給額

子ども手当の受給要件(1-2-1)

子ども手当の受給条件は、中学卒業までの子供を養育している場合です。つまり離婚が成立していなくても受給対象になります。

子ども手当の支給額(1-2-2)

子供の年齢・人数 全額支給(1人月額)
0歳以上3歳未満 15,000円
3歳以上小学校修了前 2人まで 10,000円
3人目以降 15,000円
中学生 10,000円

ひとり親家庭等医療費助成(1-3)

ひとり親家庭等医療費助成について紹介します。

  1. 受給条件
  2. 支給額

ひとり親家庭等医療費助成の受給要件(1-3-1)

  • ひとり親家庭の父母とその児童
  • 父母のいない児童と養育者

ひとり親家庭等医療費助成の支給額(1-3-2)

医療費の自己負担分が助成される制度です。

乳幼児や義務教育未就学児の医療費助成(1-4)

所得制限により「ひとり親家族等医療助成制度」が受けられない場合の受け皿として利用が望める制度です。

所得が一定の基準を超えており「ひとり親家族等医療助成制度」が受けられない場合でも、子供が義務教育就学期にある場合には医療費助成が受けられます。

その他の公的支援制度(1-5)

児童扶養手当の受給資格があれば、受給が認められることが多い制度を簡単に紹介します。

  1. 所得税・住民税の軽減
  2. 水道料金の減免
  3. JR通勤定期乗車券の割引制度
  4. 公共住宅の優先入居
  5. 就学助成制度
  6. 児童育成手当
  7. 国民年金の免除
  8. 高等学校等就学支援金
  9. 国立大学入学・授業料免除
  10. 私立大学入学・授業料給付型奨学金

所得税・住民税の軽減(1-5-1)

所得によって寡婦(寡夫)控除が受けられる制度です。

水道料金の減免(1-5-2)

水道料金の基本料金と下水道料金の一部が免除される制度です。

JR通勤定期乗車券の割引制度(1-5-3)

児童福祉手当・生活保護を受けている家庭の世帯員のうちの一人が対象です。対象となった一人は、JR定期券の割引が受けられます。

自治体によっては、バスや地下鉄の無料券がありますのでチェックしてみましょう。

公営住宅の優先入居(1-5-4)

公営住宅に優先的に入居することが可能です。

就学助成制度(1-5-5)

小中学生の学用品・給食費・旅行積立などを支援してくれる制度です。

母子家庭でなくても、所得などの条件が揃えば受け取れます。通常、4月に申請する必要がありますが、離婚などやむを得ない場合には年度途中でも申請可能です。

児童育成手当(1-5-6)

18歳未満の子を扶養するひとり親家庭に支給される手当です。各自治体により実施状況や受給条件・支給額が異なります。

国民年金の免除(1-5-7)

離婚後厚生年金に加入していない場合は、国民年金に加入することになります。年金保険料は月額1万6,260円(平成28年度)ですが、申請すれば免除されます。

しかし将来もらえる年金は減額されてしまうので注意してください。

高等学校等就学支援金(1-5-8)

授業料を国が支援する制度です。また各都道府県でも独自の授業料減免制度があるので、お住まいの自治体に確認してみるべきです。

国公立大学入学・授業料免除(1-5-9)

所得や授業への参加状況などの要件を満たせば、入学金と授業料が半額もしくは全額免除になります。JTなどの企業が実施する奨学金制度もありますので調査してみるとよいでしょう。

私立大学入学入学・授業料給付型奨学金(1-5-10)

独自の奨学金制度を用意している大学は多いので、受験校に確認してみましょう。

ひとり親世帯への貸付制度(2)

これまでは、ひとり親世帯に対して、お金を支給する、もしくは減額する制度について紹介しました。

これ以降は、お金を貸しつけてくれる制度について紹介します。あくまで返金義務がある制度ですので、計画的に利用して下さい。

ひとり親世帯への貸付制度
  1. 母子福祉資金の貸付条件
  2. 母子福祉資金の種類

母子福祉資金の貸付条件(2-1)

母子福祉資金資金という制度があります。以下の2つを満たすことが貸付の条件です。

  • その都道府県に6か月以上住んでいること
  • 連帯保証人がいること

母子福祉資金の種類(2-2)

具体的な内容を紹介していきます。借金には変わりはないのですが無利子です。

金融機関から借り入れるよりも圧倒的に有利な金利で借り入れることが可能ですので本当に必要な時は申請しましょう。

ただし、申請してから資金提供が行われるまでには1か月程度(あくまで目安)かかりますので、余裕をもって申請しましょう。

# 各手当 内容 利子
1 修学資金  子供を高校、短大、大学、高等専門学校、専門学校に就学させるための授業料、交通費などに必要な資金  無利子
2 事業開始資金  事業を開始するのに必要な設備、什器(じゅうき)、機械などを購入する資金  無利子
3 事業継続資金  現在営んでいる事業を継続するのに必要な商品、材料を購入する資金  無利子
4 技能習得資金  事業を開始したり、会社に勤めるのに必要な知識技能を習得するための資金  無利子
5 修業資金  児童が事業を開始したり、就学するのに必要な資金  無利子
6 就職支援資金  就職するために必要な被服、靴などを購入する資金  無利子
7 医療介護資金  医療・介護を受けるために必要な資金  無利子
8 生活資金  技能を習得している間や医療(介護)を受けている間、母子家庭になって間もない母の生活を安定させる間に必要な生活補給資金  無利子
9 住宅資金  住宅の建設・購入・補修・改築・増築などに必要な資金  無利子
10 転宅資金  住宅を移る時に必要な引越し資金  無利子
11 就学支度資金 就学するのに必要な被服、靴などを購入する資金  無利子
12 結婚資金  児童の婚姻の際に必要な資金  無利子

まとめ

ひとり親家庭への手当・助成金は、定期的に制度の内容が変更になります。申請時には、受給条件などは、各自治体に再度確認して下さい。