離婚の財産分与で優位に立つ秘訣を1から10まで伝授

離婚 財産分与

あなたの本音は以下のどちらかではないでしょうか?

あなたの本音はどっち?
  • 1円でも多く財産を確保したい
  • できれば財産を渡したくない

「財産は夫婦で半分ずつ折半」が財産分与の基本です。ということは「有利な財産分与」など夢物語でしかないのでしょうか?

実は少しのポイントを抑えるだけで、得したり損することもあるのが財産分与の本当の実態です。本記事では財産分与で「得」するための情報を紹介します!

財産分与の基本的な知識(1)

  1. 対象範囲
  2. 借金(ローン)の取扱い
  3. 財産分与の割合
  4. 財産分与の時効

対象範囲(1-1)

財産の種類

財産分与 対象

上図は財産分与の対象範囲を図示したものです。夫婦の財産は以下の3種類です。

財産の種類
  1. 共有財産
  2. 実質的共有財産
  3. 特有財産

財産分与の対象は「共有財産」、「実質的共有財産」です。そして「特有財産」は財産分与は財産分与の対象ではありません。

つまり財産分与の対象は「夫婦の財産から特有財産を除いたもの」です。

財産分与の対象は?

夫婦の財産から特有財産を除いたもの

では「特有財産」とは具体的に何を指すのでしょうか?特有財産とは、夫婦のそれぞれが所有者であると主張できる財産のことです。特有財産の具体例を箇条書きにしておきます。

特有財産の事例
  • 相続財産
  • 配偶者からのプレゼント
  • 結婚前に貯めた預貯金・有価証券
  • 嫁入り道具、結婚前に取得した家具

但し、結婚前に貯めた預貯金でも財産分与の対象とされることがあるので要注意です。

例えば婚姻時点で500万円の残高があった口座を家計の口座として利用中だとします。この場合、離婚の時点で500万円の残高があったとしても特有財産と主張するのは苦しいです。

なぜならば、結婚当初にあった500万円の権利を100%主張するのが難しいからです。共有財産なのか特有財産なのかハッキリしないものがあれば、そうそうに切り分けることをおススメします。

借金(ローン)の取扱い(1-2)

財産分与の対象範囲

財産分与 対象財産

上図は財産分与の対象範囲を詳しく図示したものです。実は、借金(負債)は財産分与の対象となります。代表的な借金として「住宅ローン」、「車のローン」などが挙げられます。

このご時世、負債額()が資産額()を上回ることも珍しくありません。つまり財産分与がマイナスになることも当然あり得ます。

ちなみに日本では、持ち家の負債を差し引いた平均資産額は約800万円のプラスです。あなたが持ち家の負債を差し引いた資産額はいくらになるでしょうか?

負債額は金融機関に問い合わせなくとも把握している方が多いと思います。その一方で、不動産の実勢価格(売却が成立する価格)を把握している人はほとんどいません。

以下の記事では、無料で不動産の実勢価格を調査する方法だけでなく、不動産に関する特別レポートについてご案内しています。是非ともチェックしてください!

ちなみに財産分与の対象外となる借金も存在します。

財産分与対象外の借金
  • 事業の失敗で築いた借金
  • ギャンブルによる借金
  • 浪費癖による借金

なお借金の取扱いについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参照ください。

財産分与の割合(1-3)

「財産分与の分配割合は原則半分ずつ」です。財産分与で分配される割合を「寄与割合」といいます。つまり最近の傾向では寄与割合は50%になります。但し、財産分与の割合は民法で規定されているわけではありません。

そのため特段の事情があれば、50%以上の寄与割合を求めることも可能です。当事者同士が同意すれば、寄与割合を100%に限りなく近くすることも可能です。

つまり「財産を全て渡すから離婚して下さい」という提案は、双方が合意するなら違法ではありません。

財産分与の時効(1-4)

財産分与にも「時効」があります。実は財産分与の時効は、離婚成立日から2年です。

離婚するすべての夫婦が、離婚時にすべての離婚条件に決着をつけるわけではありません。「離婚することが最優先。他の話し合いはその後」という離婚戦略もあり得ます。

離婚後に財産分与を請求した場合、離婚成立時点の財産を分割します。離婚成立日は離婚届に記載した提出日になるのが一般的です(下図の赤枠)。

離婚届の届出日

離婚届 届出日

但し、離婚届を郵送で提出した場合は注意が必要です。「郵送日」と「役所の離婚届受理日(=離婚成立日)」が異なる可能性があるからです。細かい話ではありますが、時効が迫っている方は意識して下さい。

財産分与を成功させるポイント(2)

財産分与を有利に進めるポイントを紹介します!

  1. 原則論は当てにしない
  2. 納得感が大事
  3. 離婚前の決着を目指す
  4. 全体像を把握すべし
  5. へそくり作戦
  6. 情報収集は徹底的に

原則論は当てにしない(2-1)

財産分与で紹介される原則論は2つあります。

財産分与の原則論
  1. 財産分与の対象は夫婦の共有財産
  2. 財産分与の割合は原則半分ずつ

しかしこの原則論を鵜呑みにする必要はありません。なぜならば離婚協議全体の状況によっては、原則を破った方が夫婦双方にとって得になることがあるからです。

ご存知のように離婚で話しあうべきことは他にもあります。

離婚で協議すべきこと
  • 離婚時期
  • 離婚の理由(対外的な)
  • 親権
  • 面会交流権
  • 慰謝料
  • 婚姻費用 etc

つまり財産分与で大きく負けても、他で勝てばいいという場合もあるということです。財産分与だけに固執すると、木を見て森を見ないということにもなりかねません。

納得感が大事(2-2)

財産分与では、納得感を重視すべきです。なぜならば離婚協議そのものが交渉事だからです。

あまりにも理不尽な主張をすれば、以下のような印象を与えてしまうリスクだってあります。

わがままな主張をするリスク
  • 身勝手な人
  • わがままな人
  • 合理的な話ができない人 etc

交渉が上手くいかなければ、調停・裁判に突入する可能性もあります。調停・裁判で戦うことは、夫婦お互いにとって望ましいものではありません。

感情に囚われるとなかなか交渉は上手く進みません。合理的には妥協したほうがいい場面でも、感情にとわれると些細な理由で妥協できなくなることだってあります。

以下のような感情は一旦横において交渉に望むことを強くおススメします。

負の感情にはご注意を!
  • 気に入らない
  • 絶対に許さない
  • ぎゃふんと言わせたい
  • やり返したい
  • 復讐したい etc

あなたができることは、納得感を与える材料を可能な限り用意しておくことです。

例えばこの質問に答えることはできますか?「なぜ、あなたが財産分与で●●割をもらうのでしょうか?」。じっくりと考えれば、様々な理由が考えつくと思います。

有利になる理由_その1
  • 苦しい時に家計を支えたのは私(俺)
  • 平均より裕福なのは私(俺)の才能・努力
  • 着実な資産形成は私(俺)のおかげ etc

自分の貢献を主張すること以外でも、財産分与で有利な立場になる材料を用意することは可能です。例えば何かを条件にすることで財産分与の権利を主張することも考えられます。

有利になる理由_その2
  • 早く離婚に応じる
  • 慰謝料はいらない
  • 離婚後の生活保障は求めない
  • 面会交流を多く(少なく)する
  • 離婚の本当の原因は他言しない

財産分与の権利を主張する材料は沢山見つかると思います。

ただし、聞かれてもいないのにペラペラと主張すれば余計にこじれるリスクがありますから注意しましょう。あくまで相手から文句・不満を言われた時に自分を守る術として用意しておく程度にしましょう。

離婚前の決着を目指す(2-3)

財産分与の話し合いを安易に後回しにしてはいけません。「離婚後2年以内に処理すればいいんでしょ?」と安易に考えるのは危険です。

なぜならば離婚後の財産分与交渉はトラブルになりやすいからです。冷静になって考えてみてください。離婚後に元配偶者と顔を合わせたり、スケジュールを合せるのは面倒ですよね?

面倒な上に、結局は「お金を払う払わない」の話をするわけです。お金を支払う側は、支払いたくないと感じるのが一般的です。ですから離婚前の「お金は絶対払うから!」という口約束を信じるのは危険なのです。

人間は、いざお金を支払う時になって痛みを感じ、出し渋る生き物です。クレジットカードで買い物するときは最高に気持ちいいのに、銀行口座からお金が引き落とされる時になって痛みを感じるのです。

財産分与請求には2年の時効はありますが、あまり当てにしすぎないようにしましょう!

財産分与は離婚後よりも離婚前に話しあう方が合意しやすいのは明らかです。「離婚」という共通のゴールを共有しているうちに決着をつけてしまいましょう。

離婚の話し合いが長引けば長引くほど、お互いに妥協したくなるものです。「交渉を頓挫させるのはもったいない」という気持ちを利用すれば、有利な条件を引き出せる可能性が高くなります。

全体像を把握すべし(2-4)

家計の管理を配偶者に任せっきりにしていませんか?金額の大きな財産の内容を把握していますか?

実は、財産の全体像を把握することは財産分与の最重要ポイントの一つです。なぜならば、全体像が掴めなければ財産を半分にできないからです。

それだけでなく、本当に自分の取り分が半分だったのかすら判断できません。

例えば「ずっと離婚したかったので少しずつ別口座にカネを移して2,000万円貯めました」、「貸金庫には、宝石やダイヤを預けています」、という対策を隠れてやっている人は実際に存在します。

「へそくり」も金額が大きくなると見過ごせない問題になります。一度隠された財産の存在を証明するのは非常に厄介です。訴えても民事事件では、警察は動いてくれません。

また裁判所の権限で調査するためには、金融機関名・支店名の情報が必要です。手当たり次第に調査すれば見つかる場合もありますが、調べる範囲にも限度があります。

そもそも現物で隠されている場合には、探偵でも財産の存在を立証するのは困難でしょう。もし現在進行形で財産を処分されている気配があれば、早期の対応が必要です。

裁判所に財産保全の仮処分命令を出してもらうことも視野に入れる必要があります。財産保全の仮処分命令を金融機関に通達してもらい、銀行口座を凍結することも可能です。

もし財産隠しを予防するための更に詳しい情報は以下の記事をご覧ください。

へそくり作戦(2-5)

財産を少しでも確保したいなら「へそくり」を確保するのが一番手っ取り早い方法です。但し、へそくりも家計から捻出した場合には財産分与の対象です。

へそくりを配偶者の目から隠し続けて離婚する場合には、しっかりとした準備が必要です。へそくりでお金を残す方法は、以下の記事を参考にしてください。

情報収集は徹底的に(2-6)

財産分与の最大の火種は「不動産」です。単純に金額が大きいからというだけの理由ではありません。不動産の財産分与は「権利関係」に十分注意する必要があります。

特に、以下の2点は確実におさえておくべきです。必要に応じて、不動産登記も確認すべきです。

徹底的に確認すべきこと
  • 連帯保証人
  • 連帯債務人

例えば連帯保証人になったまま離婚したらどうなるでしょうか?もちろん、特に問題は発生しません。ただし「住宅ローンの支払いを滞納しなければ」という条件つきです。

もし住宅ローンを元配偶者が滞納すれば、全ての債務はあなたがかぶります。連帯保証人には、債務の支払いを拒否する権利はありません。仮に離婚して10年以上が経過していても問答無用で支払う義務を負います。

少し不安になったのであれば、あなたはラッキーです。不動産の権利関係のことを深く考えずに離婚することだってあるからです。

さてこれまでは重要なポイントのみを解説しました。ここからは、財産分与の具体的な手順を解説していきます!

財産分与を成功させる8つの手順(3)

財産分与を成功させる8つの手順について詳しくは以下の記事を参考にしてください。

財産分与の詳しい解説(4)

財産分与の詳しい説明を解説します。興味のある記事から参考にしてください!

  1. 財産の評価方法
  2. 財産分与の「相場」
  3. 財産分与で発生する「税金」
  4. 「共働き夫婦」の財産分与
  5. 「熟年離婚」の財産分与
  6. 財産分与分担調停
  7. 財産分与の種類
  8. 半分以上の財産を勝ち取る方法
  9. 婚姻費用と財産分与の違い
  10. 将来発生する退職金の財産分与

財産の評価方法(4-1)

評価方法に悩む財産もあると思います。

例えば株式などの金融資産はいつの時点で評価するのが妥当でしょうか?宝石・貴金属はどうやって評価すればよいでしょうか?生き物であるペットは法的にはどのように評価されるのでしょうか?

以下の記事では、財産の評価方法を紹介しています。

財産分与の「相場」(4-2)

財産分与 相場

上図は、2010年度司法統計年報をまとめたものです。(総数:6,062件

結婚期間(縦軸)に応じた財産分与額(横軸)を整理しています。全体の約5割弱の夫婦が200万円以下の財産分与額で決着しています。

その一方で、婚姻期間の長さに応じて財産分与額は大きくなる傾向があります。婚姻期間が25年以上の夫婦では、1,000万円以上の金額になることも珍しくありません。

財産の金額は「生き方」に直結します。

そのため金額の多い少ないに注意を向ける必要はありません。また相場と自分の状況を比較して一喜一憂するのも無意味でしょう。

財産分与で発生する「税金」(4-3)

財産分与で税金が発生することはご存知ですか?

一般的には、財産を受け取る側には税金は発生しません。一方で、財産を譲渡する側には税金が発生する可能性があります。

想定外の税金を支払うのは「苦痛」だと思います。事前に財産分与で発生する税金について確認することをおススメします。

以下の記事では、財産分与で発生する税金の種類や節税方法を紹介しています。

「共働き夫婦」の財産分与(4-4)

共働き夫婦の財産分与で特に注意すべきポイントを解説します。

「熟年離婚」の財産分与(4-5)

熟年離婚の財産分与で特に注意すべき点を解説します。

財産分与分担調停(4-6)

家庭裁判所には「財産分与分担調停」があります。名前の通り、財産分与について申立てる手続きのことです。

財産分与分担調停は、主に離婚後の方が対象となります。離婚前の段階では「離婚調停」で財産分与について話しあうのが一般的だからです。

話し合いがまとまらない場合、離婚調停を検討することもあろうかと思います。離婚調停の流れや注意点については、以下の記事をご覧ください。

財産分与の種類(4-7)

財産分与には3つの種類があります。

財産分与の3つの種類
  1. 清算的財産分与
  2. 扶養的財産分与
  3. 慰謝料的財産分与

財産分与といえば「清算的財産分与」の示すのが一般的です。しかし「離婚後の扶養」、「慰謝料」を含めて議論することもあります。

財産分与の種類についての詳しい説明は、以下の記事を参考にしてください。

半分以上の財産を勝ち取る方法(4-8)

「財産分与は、夫婦で半分ずつ」は常に通用する原則ではありません。様々な事情で、夫婦のどちらかが財産の大部分をゲットすることがあります。

以下の記事では、半分以上の財産を勝ち取った事例を紹介しています。半分以上の財産を勝ち取りたい方は是非とも参考にしてください。

婚姻費用と財産分与の違い(4-9)

婚姻費用と財産分与の違いはどこにあるのでしょうか?

妻が別居前に預金を持ち出した事例を交えて解説します。

将来発生する退職金の財産分与(4-10)

将来発生する退職金は、どのようにして財産分与すればよいでしょうか?

退職金を財産分与する際の基本的な考え方を解説しています。

まとめ

「財産分与は奥が深い」と感じたのではないでしょうか?

財産分与は、いざ作業に着手すると面倒で時間がかかると思います。離婚準備を満足いくものにするために、早めに着手しましょう!