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離婚条件の「離婚後は再婚しない」は有効になるのか?

離婚条件の「離婚後は再婚しない」は有効になるのか?

離婚は認める。でも再婚は許さない

離婚協議終盤の一言で、離婚協議で味わった苦労が全て水の泡になることがあります。

離婚協議に数年間の時間を費やしている人も珍しくありません。

離婚後に再婚するかもしれない」と思っていれば、安易に認めるわけにはいかないでしょう。

そこで本記事では、「離婚後は再婚しない」という取り決めの有効性について解説します。


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「離婚後は再婚しない」の有効性

以下のテーマに沿って解説していきます↓↓

  1. 「離婚後は再婚しない」は有効か?
  2. あなたが採用できる3つの選択肢
  3. 「再婚しないで」の狙い

財産分与 不動産

「離婚後は再婚しない」は有効か?(1)

結論から言うと「離婚後は再婚しない」は「無効」です。

離婚協議書による夫婦間の合意があっても、離婚後の再婚を妨げることはできません。

「離婚後は再婚しない」という制限が無効である理由を順に説明します。

まず、離婚協議書による契約の強さについて考えます。

一般的には、離婚協議書による約束事に違反し、訴えられれば敗訴するでしょう。

しかし、どんな約束も常に有効だとは限りません。

民法90条には、以下のような規定があります。

【民法90条】

公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。

つまり、「公の秩序」や「善良の風俗」に反する約束は無効になるというわけです。

では、「離婚後は再婚しない」は公の秩序や善良の風俗に反するのでしょうか?

実は、離婚後の再婚について明確に定めた民法上の規定はありません。

民法で規定がない以上は、判断する手がかりを憲法に探すことになります。

憲法24条には、以下の規定があります。

【憲法24条】

婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

憲法24条では「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」とはっきり書いてあります。

再婚を含む婚姻制度は、当事者の合意のみに基づくのが原則なのです。

少なくとも、元配偶者との約束により再婚できないということは「なさそう」です。

なお、唯一の例外に、未成年の婚姻に対して親が反対する権利があります。

しかし、あなたは未成年ではない(?)ので未成年の婚姻についてこれ以上深入りしません。

さて、離婚協議時に「離婚後の再婚は許さない」と言われたらどうすべきでしょうか?

あなたが採りうる3つの選択肢について解説してきます。

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あなたが採用できる3つの選択肢(2)

あなたが採用できる選択肢は3つあります。

  1. 離婚を諦める
  2. 確信犯的に離婚する
  3. 第三者の目を入れる

離婚を諦める(2-1)

まずは、離婚を諦める選択肢があります。

再婚しない保証はないから離婚はしない」と相手の言い分に従う選択肢です。

ただし、この記事を読んでいる99.9%の方はこの選択肢を選ばないでしょう。

そのため、離婚する方向性で残り2つの選択肢をみてきます。

確信犯的に離婚する(2-2)

確信犯的に離婚するという選択肢があります。

つまり表面的には「再婚はしない」と相手に従う姿勢を見せるのです。

その一方で「法定には無効な約束は破っても大丈夫!」と心の中で笑う選択肢です。

実際に約束を破って訴えられたとしても、敗訴する可能性は低いと思います。

また、敗訴しても慰謝料の請求額が高額になったり、再婚が無効になることもないでしょう。

ただし「法的には問題なくても約束を破っていいのか?」という問題は残ります。

なぜならば、約束を破られた!という感情が「恨み」になる可能性もあるからです。

少しぐらい他人から恨まれるのが恐れていては、生きていけないのは確かです。

しかし、離婚後の配偶者は他人であっても只の他人ではありません。

例えば、養育費の支払いなど相手側に義務を果たしてもらうケースもあります。

相手に義務を果たしてもらうケースの場合、再婚によりヘソを曲げられては厄介です。

約束を先に破ったのはそっち!だから約束を破る!」という態度に出るかもしれません。

人は「恨み」などの感情により、合理的ではない判断・行動をとる場合があります。

例えば、こちらの主張が正しくても嫌がらせとして裁判を仕掛けてくるかもしれません。

そのため、離婚協議書に「再婚はするな」の規定を入れないように説得することが必要です。

説得するときのコツは、「法的に無効な規定を盛り込んでも無駄」だと主張することです。

もしも、配偶者の説得が難しいようならば第三の選択肢を採用しましょう↓↓

第三者の目を入れる(2-3)

配偶者が、あなたの意見は無視しても、専門家の意見は素直に聞くかもしれません。

専門家に「離婚後に再婚するな。という規定は入れられません」と主張してもらうのです。

もっとも安価に専門家の知恵を借りれる場は、家庭裁判所の離婚調停です。

離婚調停では、数千円の費用で利用できます。

夫婦間で離婚協議をしており、争う点がなければすんなり終わるでしょう。

そして、調停が終われば「調停調書」という公文書を用意してくれるので安心です。

調停調書には「離婚後再婚しない」という法的に意味をなさない文言は入らないでしょう。

ただし、離婚調停を利用する上ではひとつだけ注意点があります。

それは、あなたに有利な離婚条件が精査され覆される可能性があるという点です。

例えば、以下のようなアドバイスを調停員が悪気なく相手に伝えるかもしれません↓↓

あれ?こんなに財産分与しなくていいんじゃないですか?

逆に、「もっと財産分与を請求してもいいんじゃないですか?

養育費こんなに支払って離婚後の生活大丈夫なんですか?

逆に、「もっと養育費を請求したほうがいいのでは?

以上のように、調停員が配偶者に入れ知恵しないとも限りません。

他人が入れ知恵することで、今までの議論が壊れる可能性はどの専門家であっても同じです。

「離婚カウンセラー」、「弁護士」、「行政書士」、「司法書士」、、、、

ただし、上記の専門家であれば依頼主は「あなた」です。

そのため、事前に相談することで不利な話を持ち出すリスクを回避することは可能です。

ただし、唯一のネックは「お金がかかる」という点です。

さて、これまであなたが採用できる3つの選択肢について説明してきました。

どの選択肢を採用するかは、あなたの価値観と状況次第です。

しかし、いずれの選択肢を採用するにしても「配偶者の狙い」と考えることは重要です。

ここからは、配偶者がなぜあなたに「再婚しないで」と主張するか考えましょう。

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「再婚しないで」の狙い(3)

「再婚しないで」の主な狙いは3つあります。

  1. 感情的の安らぎのため
  2. 金銭的な支払いを減らしたくない
  3. 跡取りのため

感情的の安らぎのため(3-1)

感情の安らぎを求めている場合があります。

ただし、安らぎといっても配偶者のもつ感情は様々です↓↓

  • 幸せになって欲しくない
  • 異性の影が鬱陶しい
  • 離婚後も支配したい
  • 嫌がらせをしたい
  • 離婚まで時間稼ぎをしたい etc

配偶者の感情的を解きほぐすのは、合理的な説得では不可能です。

あなたが理路整然とした説得をするほど、火に油を注ぐ可能性は高いでしょう。

また、配偶者の感情に振り回され続ければ、あなたの心が疲弊してしまいます。

配偶者の感情に配慮する姿勢をみせつつ、淡々と離婚手続きを進めましょう。

金銭的な支払いを減らしたくない(3-2)

養育費を受給する女性が、養育費の減額を恐れて「再婚するな」と主張することもあります。

あなたが男性で、離婚後再婚すれば経済的な負担が増すのは確実です。

あなたの再婚相手が「家計が苦しい。養育費は減額できない?」と不満を漏らしたら?

「一度約束した養育費を減額するのは男じゃない」と要求を突っぱねることができますか?

再婚相手との間に子供が生まれれば、扶養家族が増えるので養育費はかさみます。

実は、離婚後に扶養人数が増えれば養育費の減額が認められる可能性が高いです。

仮に元配偶者の奥さんから「養育費の減額は許さない」主張されても安心です。

家庭裁判所に「婚姻費用の分担請求調停」を申し立てれば高い確率で勝てるでしょう。

でも、元奥さんの立場からすれば、養育費が減額されるのは不安でしょうね。

跡取りのため (3-3)

仮に、夫が親権者、妻が監護権をもっているとします。

※ 監護権は、子供と一緒に暮らす権利です。親権者が監護権をもつのが一般的ですが、監護権を親権者でない側の配偶者がもつことも可能です。

つまり、妻が子供の日常の世話をするのですが、親権者だけは夫というパターンです。

このような場合でも、日常生活を続けることに特段問題はありません。

未成年がパスポートを作成するときに親権者の同意が必要になることぐらいでしょうか?

さて、親権のうち「監護権」だけを母親に渡す場合、夫が子供を跡取りにしたいと考える場合もあります。

しかし、妻が別の男性と再婚すれば、妻子で再婚相手の戸籍に入ると主張する可能性は高いです。

つまり、養子縁組をすることで子供を再婚相手の戸籍に入れるというわけです。

養子縁組により、養育費の支払い義務が元夫から再婚相手に移ります。

また、再婚相手の財産を相続する権利を子供がもつことになります。

養育費の支払いが減額されるラッキー!」と考える元旦那ももちろんいます。

一方で、いずれは子供を跡取りにと考える人にはリスクでしかありません。

再婚相手に子供が取られるくらいなら、離婚しない

離婚してもいいが、親権および監護権は渡さない

以上のように主張するケースもあります。

親権者を決めないと離婚は成立しません。

そのため、親権者をどうするか?という点から争う必要が出てくるかもしれません。

まとめ

離婚条件の話し合いでは、法律はあってないようなものです。

極論すれば、配偶者に「YES」と認めてもらうことが一番重要です。

法律がどうこう主張しすぎることは、オススメできません。

「感情に訴える」ことが意外に効果的だったりします。

医者には、手術のリスクばかりではなく「大丈夫です!」といって欲しいですよね?

政治家には、具体的な政策よりも将来のビジョンを語って欲しいですよね?

他人に難しいことをアレコレいっても、理解してもらえないのが普通です。

ただし、離婚協議を上手に進めるためには離婚の知識に熟知する必要があります。

「離婚準備なう。」では、離婚準備のあらゆる知識を詰め込んでいます。

是非とも参考にしてください!

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