離婚準備なう。

5635

離婚時に不動産の頭金は100%全額返金されないって本当?

離婚時に不動産の頭金は100%全額返金されないって本当?

離婚したら不動産の頭金は取り戻せるのか?

↑↑ このようなご質問は多いです。

そこで、離婚時に清算する不動産の頭金について考えていきます。

離婚で不動産の頭金はどうなる?

【目次】

  1. 頭金なしの場合
  2. 頭金の価値
  3. 解決策は簡単ではない
  4. 意外な決着とは?

頭金なしの場合(1)

財産分与の原則は、「夫婦の共有財産は半分ずつ」です。

つまり、資産価値2,000万円の不動産があれば1,000万円ずつ折半します。

仮に、不動産の名義を100%夫が持っていても、この原則は変わりません。

但し、不動産購入時に「頭金」を捻出している場合があるので要注意です。

頭金の出所が夫や妻の特有財産であれば、頭金の部分は財産分与に含めません

※ 特有財産とは、婚姻関係とは関係なく築いた夫婦それぞれの財産のこと。結婚前の預貯金、親からの相続財産などが当てはまります。

ここから先は、頭金がある場合の財産分与について検討していきます。

目次に戻る↑↑

頭金の価値(2)

まず、説明をわかりやすくするために、以下の条件を仮定します。

  • 購入価格 ⇒ 4,000万円
  • 頭金 ⇒1,000万円(妻負担)
  • 住宅ローン ⇒ 3,500万円(夫の単独名義)
  • 不動産名義 ⇒ 夫75%:妻25%
  • 住宅ローン残債 ⇒ 2,500万円
  • 不動産の現在価格 ⇒ ????

よくあるのは、妻からの以下のような主張です。

頭金1,000万円は、わたしの両親からの出資だから取り戻したい

頭金が妻側の両親からの出資であれば、頭金は間違いなく妻の特有財産です。

そのため、妻が頭金を取り戻したいと考えるのは理解できます。

しかし、残念ながら「頭金1,000万円を取り戻したい」は通用しません。

なぜならば、不動産の現在価値が購入価格と同一である保証がないからです。

つまり、頭金1,000万円が不動産に形を変え、その価値が変動している可能性があるのです。

可能性としては、以下3つの可能性があります。

  1. 現状維持(現在価格が4,000万円)
  2. UP(現在価格が4,000万円より大きい)
  3. DOWN(現在価格が4,000万円より小さい)

現状維持(2-1)

現在価格が、購入価格と同様の4,000万円である場合を考えます。

頭金1,000万円が、そのまま不動産に形を変えたと考えればスッキリ理解できます。

妻は特有財産の1,000万円をそのまま受け取れる権利があります。

UP(2-2)

マイホームの近くに巨大商業施設や新駅ができたり、開発があると価格が値上がりします。

値上がりした場合には、特有財産の1,000万円の価格も上昇したことになります。

頭金1,000万円は、購入時の価格のうち25%を占めています。

そのため、現在価値のうち25%が妻の特有財産だと考えるのが合理的です。

しかし現実は、価格が値上がりすることよりも、値下がりすることのほうが多いでしょう。

DOWN(2-3)

妻が納得いかない結果となるのは、現在価値が購入価格を下回る場合です。

一般的に、中古不動産は新築よりも安値で取引されます。

不動産は、購入した翌日から3割程度値下がりすることもありますから残酷です。

仮に、不動産の現在価値が3,000万円だとします。

つまり、購入時より1,000万円値下がりしたことを意味しています。

妻が特有財産と主張できるのは、3,000万円の25%である750万円です。

頭金1,000万円は、不動産価格の値下がりとともに250万円値下がりしたのです。

以上、3つのパターンについて解説してきました。

3つのパターンのうち、一番よくあるのは「DOWN」のケースだと思います。

そのため、ここから先は不動産価格が購入時より値下がりした場合を深堀していきます。

目次に戻る↑↑

現実は簡単ではない(3)

もう一度、各種条件をおさらいしておきます。

  • 購入価格 ⇒ 4,000万円
  • 頭金 ⇒1,000万円(妻負担)
  • 住宅ローン ⇒ 3,500万円(夫の単独名義)
  • 不動産名義 ⇒ 夫75%:妻25%
  • 住宅ローン残債 ⇒ 2,500万円
  • 不動産の現在価格 ⇒ 3,000円

不動産の現在価値3,000万円には、、妻の頭金が750万円含まれています。

そのため、夫婦の共有財産は2,250万円になります。

つまり、よくよく計算してみると不動産の資産価格はマイナスになります。

なぜならば、住宅ローン残高2,500万円が2,250万円を上回っているからです。

このように、資産価値がマイナスの場合を「オーバーローン」といいます。

そして、オーバーローンの場合は財産分与の対象に含めないことが多いです。

つまり、以下の条件で決着するのが原則的な考えに沿った解決策です。

  • 財産分与の取り分は夫婦ともに0
  • 妻が頭金分として750万円を受け取る
  • 住宅ローン残債は夫が返済する
  • 妻は家をでて、夫が不動産を保有
  • 妻の持分は全額夫に譲渡

で、ここからが問題になります。

以上の解決策は、妻は納得しても夫が納得しない可能性が高いです。

なぜならば、妻に支払う750万円を捻出できないことのほうが多いからです。

仮にマイホームを売却すれば500万円近い利益を手にしますが、それでも足りません。

そこで、夫側に有利な提案がされることがあります。

例えば、「500万円を全額あげるからチャラにして」という主張です。

さらに図々しい主張には「500万円を折半するので許してほしい」があります。

目次に戻る↑↑

意外な決着とは?(4)

お金のことだけを考えれば、どちらかが得をすればどちらかが損をします。

夫側からすれば、残りのローンを支払うのは自分自身なわけです。

ですから、妻への出費は少なければ少ないほど嬉しいでしょう。

一方で、妻の立場からすればここは考えどころの一つです。

詳しく説明しますから、ついてきてくださいね!

妻としては一番有利な案は、頭金分の750万円をゲットすることでしょう。

でも、その案だと夫は納得しない可能性が高いです。

それでも離婚したければ、離婚調停・裁判で決着をつける必要があります。

少なくとも、すぐに離婚することはできないでしょう。

また、裁判費用や弁護士費用の負担も考慮しなければいけなくなります。

さらに、妻にとって不利な条件が他にもあるかもしれません。

例えば、妻側が浮気していたり、親権や面会交流の条件で不利になることもあり得ます。

つまり、「不動産での勝利が、離婚全体での勝利には結びつかない」可能性があるのです。

そのため、不動産で勝つことが、自分(妻)の幸せになるか?をじっくり考えるべきです。

裁判で徹底的に戦えば750万円受け取れるけど、、、

  • 500万円で我慢するかわりにスムーズに離婚したい
  • 250万円で我慢するかわりに親権では争わない
  • 0円で我慢するかわりに面会交流権で主張を通す

↑↑ 以上のような解決策だってあることを忘れてはいけません。

さらに、不動産の場合はもう少し考えを巡らせないといけません。

特に、妻が連帯保証人になっている場合は神経をつかう必要があります。

なぜならば、離婚後に妻が、夫の借金の肩代わりを迫られる可能性があるからです。

ちなみに、連帯保証人の契約は離婚しても継続になるのが原則です。

連帯保証人から外れるためには、基本的には「ローン完済」しか道はありません。

つまり、頭金うんぬんの話よりも、連帯保証人から外れることを最優先すべきなのです。

そのためには、マイホームを売却して得たお金を全額ローン返済に充てるのが一番簡単です。

妻以外の連帯保証人を用意する方法もありますが、誰だって連帯保証人にはなりたくないでしょう。

なお、不動産売却には、名義人全員の同意が絶対に必要です。

そのため、夫にも不動産売却を認めさせなくてはいけないのです。

目次に戻る↑↑

まとめ

いかがでしたでしょうか?

頭金に限らず、1つの疑問がその他のテーマに飛び火するのが離婚問題の奥深さです。

なお、本記事を読んで、不動産の現在価値がいくらか気になった方は多いと思います。

もしも、不動産の現在価値を正確に知りたければ以下の記事を参考にしてください。

91

Sponsored Links




Return Top