離婚準備なう。

離婚の親権問題を理解する5つの基本知識

離婚の親権問題を理解する5つの基本知識

離婚すると親権はどうなるのでしょうか?

子供の親権と戸籍について徹底的に解説していきます!



離婚後も継続する親の権利と義務

まず最初に知っておきたいのは、離婚後も継続する親の権利と義務についてです。

子供の親権を是非とも手に入れたいと考えてる方も、反対にいらないと考えている場合でも、いずれにせよ、子供の実の親である事実に変わりはありません。

そのため、親権の有無とは関係なしに、親としての権利と義務は発生します。

具体的には、以下の3つの権利と義務です。

  1. 子供と面会する権利
  2. 子供に財産を相続させる権利
  3. 子供を扶養する義務

ですから、親権を放棄すれば子供を扶養する義務がなくなるわけではありませんし、

逆に親権がないからといって子供と会う権利がなくなるわけではありません

以上が親権の大前提となる知識です。

親権について

親権について

ここからは、親権の基本的な知識について詳しく説明していきます。

親権とは?

親権とは?

親権とは、以下の3つの権利や立場を合わせた概念です。

  1. 身上監護権
  2. 財産管理権
  3. 法定代理人

身上監護権

身上監護権とは、子供と一緒に暮らし、身の回りの世話や教育、しつけをする権利です。

子供が成人するまでに、一人前の大人に成長させる役割を担います。

財産管理権

財産管理権とは、子供名義の財産を管理する権利のことです。

法定代理人

法定代理人とは、子供が何らかの契約をする必要が生じた場合に、その代理人となれる権利をもつ存在です。

子供がなんらかの契約をするケースは少ないですが、代表的例としては、

未成年時のパスポート申請の際に、法定代理人の本人確認が求められます。

親権の決着パターン

親権の決着パターン

婚姻時は、以上3つの権利を夫婦で共同行使することになっています。

しかし、離婚後は親権を夫婦で分ける必要がありますが、そのパターンは2つあります。

  1. 単独親権
  2. 身上監護権のみ分割

単独親権(パターン1)

圧倒的大多数の夫婦の場合は、子供と一緒に暮らす側の親が全ての親権を受け持ちます。

裁判所にて夫婦が親権を争う場合でも、単独親権の判決が下るのが一般的です。

親権を分担(パターン2)

親権の中から身上監護権のみを分割して受け渡す場合もあります。

例えば、一緒に生活を共にしたい母が身上監護権をもち、監護権以外の権利を夫が受け持つ場合などが代表例です。

親権分担のメリット

親権を分担するメリットは、「子供と一緒に暮らしたい」という要望と「後継者が欲しい」という要望を両方叶えられることです。

親権分担のデメリット

しかし、その一方でデメリットもあります。

それは、法定代理人の了承がなければ、子供に関わる法的な手続きが滞る可能性があるということです。

離婚後には、お互いが再婚するかもしれませんし、疎遠になってしまう可能性だってあります。そんな状況でも、子供が成人するまではやり取りを続ける必要があるのです。

親権分担の注意点

親権を分担する際には、「口約束」だけは避けてください。

なぜならば、離婚届には、親権をどちらにするか記載する欄はありますが、監護者について記載する欄はないからです。

監護権を分けることを口約束していたとしても、その後親権者の気が変わり、「子供を返せ!」と主張する可能性もあります。

そのように主張された時に、監護権を保有する側が対抗するためには、監護権の取り決めを証明する契約書がないと難しいです。

もしも不安であれば、最初から協議離婚はせずに、調停を申し立てるのも一つの手です。

なぜならば、調停に必要な費用は約2,000円程度ととても安価にも関わらず、調停調書という形で合意内容が記載されるからです。

もしも、離婚協議書を公正証書という形で残すのであれば、弁護士や司法書士に依頼するか自己責任で仕上げることになりますが、

弁護士や司法書士に依頼すると費用がかさみますし(費用はバラバラ)、自力で協議書を仕上げるのも不安が残ると思います。

親権を決めるタイミング

親権者 決定 タイミング

親権を決めるタイミングは、離婚届を提出するタイミングと一緒です。

なぜならば、離婚届には親権についての記入欄があり、それを記載しないと受理されないからです。

親権の決定基準

親権者 決定 基準

次に、親権はどのようにして決まるのかお伝えします。

親権を決める際に最優先されるのが、「子供の利益と福祉」という考え方です。

子供の幸せを最優先するために、あらゆる観点を総合して考えるとされていますが、

具体的には、以下の2つの基準で決定されることが多いようです。

  • 年齢
  • 現状の住まい

年齢(親権者の決定要素①)

子供の年齢と親権者との関係を表にしました。

子供の年齢 親権者
8歳~9歳以下
  • 母親が親権者
10歳~15歳まで
  • 基本的には母親が親権者。しかし、本人の意思も加味される
15歳以上
  • 本人の意思

但し、上記子供の年齢の基準は、あくまでも目安に留めてください。

現状の住まい(親権者の決定要素②)

子供の現在の住まいは、非常に大きな決定要素になるそうです。

子供を育てる環境を頻繁に変えてしまうのは、子供の健全な育成に悪影響を及ぼすという考えが根底にあるようです。

親権の決め方

親権の決め方

次に、親権の決め方について紹介します。

親権の決まり方には、3つのパターンがあります。

  • 協議で決定する
  • 調停・審判で決定する
  • 裁判で決定する

上記のパターンは、いずれも離婚の決まり方と一緒です。

これは、親権の決着をつけなければ、離婚の成立も決まらないことが大きく影響しています。

協議離婚で決定する

親権を決定する要素を先ほど紹介しましたが、その基準はあくまで家庭裁判所で争った場合に適用されるものです。

夫婦がお互いに話し合って協議の上で決定するのがもっともスムーズな方法です。

調停・審判で決定する

もしも、夫婦の協議で親権が決まらない場合には、家庭裁判所による調停で話し合うことになります。

なお、実際に調停で話し合うときは、親権のみならず、離婚の可否、慰謝料、財産分与、養育費、婚姻費用などについても一緒に話し合われることが多いです。

もしも、調停・審判について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

裁判で決定する

離婚問題を裁判で争う合理的な理由は、少ないのが実情です。

実際に、離婚を裁判で決着させている夫婦は全体の1%程度です。

しかし、多大な労力をかけてでも争う可能性があるものの一つに「親権争い」があります。

もしも、離婚、お金、親権のうち、親権を奪取することが1番優先順位が高いのであれば、早期に弁護士に相談することをオススメします。

親権者・監護者の変更

親権者・監護者の変更

離婚時に一度決定した親権や監護権を変更することは可能です。

しかし、あくまでもその変更が子供にとってメリットがあると判断される場合に限ります。

変更申し立てが可能な場合

例えば、以下のような理由であれば親権の変更申し立てが可能です。

  • 怪我や病気による長期間の入院
  • 海外への転勤
  • 子供への虐待している
  • 子供の養育を放棄している

または、子供の利益と福祉に反すると考えられる行動から子供を守る理由であれば、申し立てることは可能です。

変更申し立てが認められない場合

一方で、以下のような大人の身勝手な理由による親権変更は認められません。

  • 再婚するから
  • 子供が邪魔になったから

大人の身勝手な理由により、子どもの利益と福祉に反すると考えられる場合には、変更申し立てが認められることはありません。

親権変更申し立ての手続き

親権変更を申し立てる手続きについて、簡単に紹介しておきます。

申し立て手続きする人

親権者または監護者の変更を申し立てる人は、子供の親族です。

子供の親族とは、親権・監護権を持たない方の親、祖父母、おじ、おば などです。

申し立て先

申し立てるのは、家庭裁判所になります。

基本的には、当事者が話し合って調停の合意を目指すことになります。

また、裁判所の判断で、親権者または監護者を変更させることもあります。その際には、変更理由の妥当性や、子供の幸せのためにどちらの親がふさわしいかが重視されます。

親権者が死亡した時の対応

親権者が死亡した時の対応

親権者が死亡した時には、3つの可能性があります。

  1. もう片方の親
  2. 後見人(死亡した親権者が指定)
  3. 後見人(家庭裁判所が指定)

通常であれば、もう片方の親が子供を引き取ることになります。

しかし、もう片方の親が、著しく子供の権利実現に不適格と判断される場合には、後見人を探すことになります。

もしも、死亡した親が生前に後見人を指定していた場合には、その方が親権を持ちますが、このケースはレアケースでしょう。

一般的には、子供の親族の請求によって、家庭裁判所が後見人候補への聞き取りなどを行い、後見人を決定します。

親権の知識(応用編)

なお、親権については更に詳しく知りたい方のために、いくつか記事を用意しました。

必要に応じてご覧ください。

  • 男性が親権を望む場合の注意点等
  • 子供が連れ去られた時の対処法

男性が親権を望む場合の注意点

離婚時に、男性が子供の親権を望む場合には注意すべき点がいくつかあります。

日本では、離婚後の親権は母親のものという固定概念がまだまだ強いのが現状のようです。

子供が連れ去られた時の対処法

子供の親権が定まらない離婚前の段階で、子供が片親に連れ去られた時の対処法についてお伝えします。

また、離婚後に親権者ではない元配偶者に子供が連れ去られた時の対応についても紹介しています。

まとめ

親権の有無に関わらず、子供を扶養する義務から逃れることはできません。

しかし、子供が成人するまで養育費を支払い続けている方は2割にも満たないですのが現実です。

親権をどちらかの親に決める行為が、子供の扶養義務の押しつけになっているようです。

子供の幸せのためにも、どちらかの親が親権に対する確実な知識をもつべきでしょう。

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